◆松村北斗の医療監修も踏まえたパニック障害の演技
もうひとりの主人公、転職してきたばかりの松村北斗演じる「山添くん」は、パニック障害を抱えている。表面上では無気力かつドライで時に不遜に思えるものの、それだけでない繊細さも見えてくる。彼もまた症状そのものに苦しむだけでなく、いくつかの事柄を「あきらめて」いたことが次第にわかっていくのだ。
その松村北斗のパニック障害の演技も、真に迫っているという言葉では足りない。実際に、演技であっても過換気症候群になってしまう危険性があるそうで、現場では練習から本番まで医療監修の先生が近くにいたという。
本当に苦しんでいるのではないかと心配してしまうほどの熱演だが、現場では十分なケアもされているのだ。