◆上白石萌音が「想像」でも向き合ったPMSの症状
上白石萌音演じる「藤沢さん」は、PMS(月経前症候群)を抱えている。イライラが抑えられず、突如として激昂してしまう症状のため、前の職場での退職を余儀なくされていたのだ。
その「どうしようもない」症状の苦しさが、上白石萌音の必死の表情で伝わる。普段の彼女は周りへの気配りが人一倍できる、どこにでもいる普通の女性に見えるからこそ、症状が出た時のギャップがより切実に感じられるだろう。
上白石萌音は演技で怒っている最中よりも、「その後」のほうがつらくなったそうだ。その理由は、「お芝居でもこんなに苦しいんだから、実際にPMSの症状がある人たちはもっとつらいんだよなと痛感した」から。その「想像」も含めて誠実に役に向きあった姿を、見届けてほしい。