瀬尾まいこの同名小説を映画化した『夜明けのすべて』が、2024年2月9日より劇場上映中だ。公開直後から絶賛の声が続々と挙がり、現在Filmarksと映画.comでは5点満点中4.2点のスコアを記録している。

「夜明けのすべて」
©瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会
 目玉となるのはNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で夫婦を演じた松村北斗と上白石萌音のW主演。また、松村北斗は『すずめの戸締まり』で、上白石萌音は『君の名は。』での声の出演もあって、それらの監督である新海誠が称賛コメントをX(旧Twitter)に投稿している。

 重要なのは、同僚である主人公の2人が「恋愛関係にはならない」こと。そして、「お互いの問題を理解しようとアプローチをして」「絶妙な距離感で助け合う」物語であることだろう。

 また、本作は映画館で観ることを強くおすすめする。細やかな演出が冴え渡っており、16mmフィルムで撮られた美しい画、原作とは異なる「舞台装置」は劇場のスクリーンとの相性も抜群で、「浸る」ように観てほしいからだ。さらなる魅力を記していこう。