キンプリ永瀬と高橋はファンに「無理しないで」

 かねてから音楽界では、意図的にランキング順位を押し上げる“チャートハック”の手法が賛否を呼んでいる。かつてはファンがCDの大量買いなどをするケースが目立ち、ジャニーズタレントなどでは今でも続いている手法だが、ストリーミング配信でもLINE MUSICを中心に「一定以上を再生した人は特典に応募できる・特典がもらえる」というキャンペーンが行われ、特にアイドルでは大量の再生回数と引き換えにサインやミート&グリートが特典としてつくため、再生数を稼ぎやすく、ストリーミング上位を狙える状況だ。

 そのためビルボードジャパンは昨年4月、ストリーミング再生数のチャート集計方法の変更を発表しており、その後、具体的なサービス名は伏せながらも「一部サービスにおける施策によって、再生回数が市場全体の平均バランスから大きく乖離」する楽曲が存在し、そうした曲のポイントを引き下げると具体的に言及する事態となった。

 こうした状況について、SKY-HIこと日高光啓は「『応援するためにたくさん買わなくちゃ』という義務感で続ける応援の形は健康的ではない」「ファンが自ら進んでCDを大量買いすることに正当性があって幸せな行動なら否定はしないが、問題はファンの競争心や射幸心を煽ることにある」などと、たびたび警鐘を鳴らしている。また、ビルボードジャパン側も「アーティストの夢を叶えようとするファンダムの熱量は大切にしたい部分もあるのですが、それが行き過ぎてしまうと、『再生する』ことが目的となってしまいます。それは新たなファンの流入を阻害することにつながりかねないですし、“音楽を聴いている”とは言えないのではないでしょうか」「ファンダム(熱烈なファンの集団)の人たちが、あの手この手でチャートをハックしようとしていることは知っています。逆に聞きたいんですが、それって楽しいですか?」と、ファンによる組織的な“再生数稼ぎ”に苦言を投じたこともあった(KAI-YOU〈Billboard運営が警鐘「チャートハック目的では、音楽を“聴く”とは言えない〉)。

 過度の推し活については、King & Princeに残留した永瀬廉と高橋海人からのファンへのメッセージも話題になった。7月26日にゲスト出演したフジテレビ系『TOKIOカケル』で、永瀬が「2人になって形は変わったけど、CDを買ってあげようとか、YouTubeの再生回数を増やそうとか思わずに、これまで通りに見守ってくれるだけでいい」と発言し、高橋も「ファンのみんなは無理しないでほしいなと思う」と同調したのだ。