ふだんから免疫力を高めておけば、風邪やウィルス感染症といった病気にかかりにくくなります。免疫力を高めるには、定期的な運動とバランスの良い食事に加え、規則正しい生活を送ることが欠かせませんが、意外にもコーヒーを飲むことで免疫力の向上が期待できるのだそう。

コーヒー好きにとってはまさに朗報ですが、本記事では、どのようにコーヒーが免疫力アップに影響するのかについてご紹介します。

コーヒーが免疫力アップに影響する3つの理由

コーヒーを飲むと免疫力が高まるといわれている理由について、詳しく調べてみました。

アラビノガラクタンが含まれている

コーヒー豆は厚い細胞壁に覆われており、主に多糖類であるアラビノガラクタンやガラクトマンナン、セルロースで構成されています。アラビノガラクタンは生体防御に関わる脾臓の細胞を活性化するほか、わたしたちの体を守るのに必要な白血球の一種であるマクロファージの増殖を高める働きがあるのだそう。

マクロファージは死んだ細胞のほか、体内に侵入した細菌やウィルスなどの異物を排除します。コーヒーを飲んで免疫機能の中心的役割を果たすマクロファージを増やすなら、免疫力アップに繋がる可能性があるといえるでしょう。

腸内環境を整える

免疫力は、20代を境に年々低下の一途をたどりますが、40代になるとピークを迎える思春期の半分ほどになるといわれています。誰しも、加齢による免疫力の低下は避けて通れませんが、免疫力が向上するような生活習慣を心掛けることで、ウィルスに負けない体づくりをすることが可能です。

わたしたちの腸内には約6割もの免疫細胞が存在しますから、免疫力アップには腸内環境を整えることが必要不可欠だといえるでしょう。腸内環境が悪いと、さまざまな不調が現れるようになりますが、食物繊維の少ない食事や栄養の偏った食事をはじめ、睡眠不足やアルコールの飲みすぎは腸内環境を悪化させる原因に。また、運動不足の人は活動的に過ごす人よりも善玉菌の数が少なく、腸内環境が悪いといわれています。

じつは、コーヒーを飲むと腸内細菌の種類が豊富になり、腸内環境に良い影響を与えるのだそう。詳しい理由はまだわかってはいませんが、コーヒーに含まれている成分が腸内細菌の代謝に関係しているからだと考えられています。さらに、コーヒーには腸のぜん動運動を刺激する働きがあるため、腸に蓄積した有害物質の排出を促し、腸内環境を整えるのに役立つといえるでしょう。

血流を促進する
コーヒーのカフェインには血管を弛緩させる働きがあり、血流を促進する効果があるとされています。「免疫力と血流にどんな関係があるの? 」と不思議に思う人もいるでしょうが、免疫細胞は血液の中にいるため、血流が悪いと体内に侵入した細菌やウィルスにすぐに反応することができません。

しかし、コーヒーを飲むと血管が広がって血行が良くなるといわれていますから、免疫力アップに繋がるでしょう。ちなみに、コーヒーを1杯飲んだ後には、血流促進効果が2時間ほど持続するそうですよ。

免疫力アップに役立つコーヒーの飲み方

コーヒーが免疫力アップを助けてくれるとはいえ、ガブガブと際限なく飲めばいいというものでもないようです。ここでは、免疫力に効くコーヒーの飲み方をご紹介します。