◆キングオブコントは松本不在でも優勝に異論なし
審査員に松本人志が不在の賞レースといえば、今年の『キングオブコント』(TBSテレビ)も同様です。5名の審査員でジャッジする方式に変わった2015年以降、2023年まで審査員席に必ず松本人志の姿がありました。
2024年のキングオブコントでは、新たに2014年のチャンピオンであるシソンヌのじろうが審査員に加わり、松本人志に近い立ち位置に2009年チャンピオンである東京03の飯塚悟志がスライドしていました。
2024年チャンピオンのラブレターズに対し、今のところ「松本人志がいなかったから」という理由で、優勝に異論を唱える風潮はありません。だとすれば、M-1グランプリでも同様の状況になる可能性は極めて高いと思われます。
◆M-1開始から20年で視聴者の審査の目が育った
出場者のメインが松本人志信者世代であった時代は、すでに終焉を迎えつつあります。「誰に憧れて芸人になった?」という質問に、松本人志の名前を真っ先に挙げる出場者は、もうだいぶ少なくなったのではないでしょうか。
同時に、視聴者にもダウンタウン全盛期を知らない世代が増えてきています。彼が笑いのカリスマであることは理解しているものの、リアルタイムに笑わせてくれた芸人という感覚は薄まっているのではないでしょうか。