言いたいことが言えない心理~家庭環境
自分の育った環境は、性格にとても大きな影響を与えます。
元々は、人は誰でも正直な感情や表情を持っていたはずです。
ただ、言いたいことが言えない性格の人というのは、厳格的すぎる親に育てられてしまった場合が多いという傾向があるようです。
親が厳しすぎて、子供が萎縮して何も言えなくなってしまう…というパターンですね。
これが当たり前になってしまうと「自分にとって何が好きか・嫌いか」がわからなくなり、自分のことなのに自分で決断ができにくくなってしまうのです。
結局「自分より、親が良しとするならそれでいい」という心理で自分の気待ちが抑圧されたままです。
それでも、言いたいことが言えないままだな…とわかっていて、そこから脱皮しようともがいても、自分の気持ちをうまく表現できずに、ストレスを抱えて悩んでしまうわけです。
もっと深刻な状態になると、精神的な病気にもなりかねません。
言いたいことが言えない心理~家族と友人
人は、本来は自分の欲求や感情を持っているものです。
どんなに親が良かれと思って言ったことでも、本人の持つ感情と合わないと当然反発するものです。
でもこれは、健康的な状態です。
危ない状態なのは、むしろ親の前でいい子を演じている場合です。
そんな人に限って、自分の家庭から離れて、友達と接した時に危害を加える恐れもあるのです。
もし、外の人間関係で気を遣ってしまうがために、言いたいことが言えないことがあるとするなら、そこまで悪い事態ではないのかもしれません。
だって「人を傷つけない」ように気を付けているわけですから。
「言いたいことが言えない」という心理的な状態も、それが場合によっては調和を生むこともあります。
なぜなら、その言った一言が原因で、せっかく培ってきた信頼関係に、思わぬ亀裂が入ることも起こり得るからです。
言いたいことが言えない心理~病気
言いたいことが言えないような悪い環境が要因して、精神的な病気を引き起こす場合もよくあることですよね。
その病気の中の一つに、人を前にすると「顔色を伺ってしまって言葉が出なくなる」失語恐怖症というものがあります。
「自分の言っていることがつまらないかもしれない」
「相手を不愉快にさせてしまうかも」
という心理が、自分の発言や思いを言葉にすることが悪いことだと思い込んでしまう病気です。
また、対人恐怖症という「人そのものが恐いと感じ、コミュニケーションが取れなくなってしまう」という病気も。
やはりこれらの症状も、過去にすごく傷ついた体験があったり、否定的な言葉を浴びたり、何らかのトラウマを抱えていたりして、言いたいことが言えない場合が多いようです。
これが仕事や恋愛となると、本人はもう大変な修羅場です!
どんな病気を抱えていても、働いていかなくてはならないし、恋愛もしたい。
その病気に対する周りの理解も大切になってきますね。