――完璧なエピソードトークとオチですね。
アレン:ちょっと脱線しましたけど、元々はそういういじめられるような気が弱い子でした。なんですけど、やっぱり自分を強く変えたいっていう原動力ですね。いじめた奴を見返したい、「あんな奴らよりは、絶対幸せになってやる」っていう原動力。
だからむしろ、いじめられた経験がなかったら、こんなに強くポジティブに生きていかなきゃいけない、っていう気持ちは湧いてなかったかもしれないし、普通の順調な人生だったかもしれない。だから、あの経験って思い出したくないし大っ嫌いなんだけど、一方では、すごく感謝もしてます。
◆やったことは、いつか自分にかえってくる
――「見返してやる」が原動力だったと本でも書かれてますが、それはもう実現しましたか?
アレン:とっくにしてる!なんでかっていうと、形は別として、気持ちの問題的には、もう私のほうが上。本当にそのために頑張ったし。
でもね、やっぱりやったことってかえってくるんですよ。
私をいじめた主犯格の女性にお子さんがいるんですけど、今度はお子さんがいじめに遭ってるらしいんです。私はそれを聞いたときに、「子どもに言いなよ」と思ったんです。「ママも同級生を登校できなくなるぐらいいじめてたから、それがあんたにかえってきたのかも」って。
でも、言えないでしょって。子どもに言えないようなことをしたのよねって思うの。だから、それをずっと恥じて生きていきなさいって思ってます。
◆いま傷ついてる人へ「でも、絶対大丈夫!」
――読者の中にも、いじめられたり、グレたり、人生に鬱々としてる人がいると思うんです。そんな人に、言葉をかけるとしたら、どういう言葉をかけますか?
アレン:(30秒ほど考える)本当に一言だけ。「でも、絶対大丈夫」。「いろいろあったかもしれないけど、でも、あなたは絶対に大丈夫。だって、私が大丈夫だったから」。