来日セレブの皆さんから見て、他のコミコン系イベントと比べて日本のコミコンはどう映っているのか、ご本人方からお聞きしたことはありますか。

すぴ:誰でも「最高だ」とは言ってくれると思いますけど、僕が聞いている限りリップサービスではないですね。クロージングセレモニーを終えて帰る際に、「またぜひ日本に呼んでほしい」「日本が楽しかった」と心から言ってくれる方がすごく多いですよ。

すぴ:海外のセレブはみなさん日本のコミコンに来たがってくれているし、来るとみんなバックステージで「日本語でHelloは何だ」とか「大阪に来られて嬉しいって何て言えばいいの」と聞いてくれます。裏側で悪口を言っているのを見たことがありません。一方で、ひとりひとりに真摯に時間を使おうとしてくれるセレブの丁寧な対応を見たファンの皆さんの中には、写真撮影で目を瞑ることでセレブと過ごせる時間を伸ばそうとする方も一部いらっしゃって…その結果、皆さんによくなぜなのかと聞かれる「何があっても一発撮り」というルールを残念ながら設けています。

パンデミックで実感した「会える」価値、そして今後のビジョンは…?

パンデミックの時期には「東京コミコン2020」のオンライン開催もありましたね。特殊な開催形式でしたが、運営サイドとしてはいかがでしたか。

すぴ:あれは、いい意味で学びが多かったですよ!あの時は市川海老蔵(現・市川團十郎)さんだけでなく(VTuberの)キズナアイさんがアンバサダーをやってくれたりと、オンラインならではのコンテンツとして結構いいものだったとは思うんです。でも、オンライン実施によって「みんながコミコンに求めているのって、やっぱりリアルに(セレブに)会えることなんだな」ということを実感させられました。それを身をもって知るいい機会だったと思います。

すぴ:当時の僕はまだコミコンの運営側には入っていない状態でお手伝いをしていたんですけど、すごいと思ったのは、わざわざ幕張メッセから中継したということなんですよ!幕張メッセを借りなくたってできるところを、あえてメッセからオンライン中継することに当時のスタッフがこだわって、できるだけリアルなコミコンに近づけようとしたんです。

すぴ:でもやっぱり、2020では「会える大切さ」を実感しました。「会える」って、セレブに「会える」だけではなく、ファン同士が「会える」のもコミコンの価値なんですよね。なので翌年(2021年)は開催しなかったんです。(※2022年のリアル開催をもって再開)

アイアンマンポーズも! © tvgroove

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