誉田 いやいや、園田は特にモデルがいたわけではないんです。普段は嘘ばっかりつくのにごく稀に本当のことを言うベリトっていう悪魔がいて、みんなベリトが嘘つきなことは知っているんだけど、今度だけは本当かもと思ってしまう。そんなイメージですね。ドラマでは園田の役を哀川翔さんが演じてらっしゃいますが、原作のイメージよりは大分格好いいかもしれません。

赤石 格好いいと言えば、主人公の週刊誌記者を演じる桐谷健太さんも記者にしてはちょっと格好良すぎかと(笑)。めっちゃデカいし姿勢もいい。張り込みの車は人気のジムニーだし、あれじゃあ目立ってしょうがないでしょうね。もちろんドラマなんですけど。

誉田 原作のイメージとの違いはあっても、それはうれしい違いだったりもします。主役にはやっぱり、華がないといけませんから。哀川さんの起用なんかも、「その手があったか」と感心させられました。

赤石 ドラマは半分を過ぎて、物語はいよいよ佳境に入ってきましたが、原作にはないオリジナル要素も多いですよね。昨今は原作とドラマ化の関係も話題ですけど、今回のドラマ化にはどのくらいかかわられたんですか。

誉田 僕が書く長編小説って余すところなく映像化するなら2時間半くらいがちょうどいいんですよ。『ストロベリーナイト』(フジテレビ系)の姫川玲子シリーズのようにエピソードがたくさんあれば別ですが、この作品を連続ドラマにするとなれば相当膨らませなければなりません。じゃあキャラクターや背景は変えずにどうするかというのは、企画の段階からディスカッションの時間を取っていただき、きちっとコンセンサスを得たうえでスタートできたので、そこはよかったです。脚本段階でも気づいたところを伝えたら丁寧に直していただきましたし。

赤石 キャスティングで言えば桐谷さんや哀川さんの他に櫻坂46の田村保乃さんやIMP.の影山さんなどが出演されていてかなり豪華です。週刊誌記者に注目が集まることを期待しつつ最後まで見たいと思います。