少し階段を上り、右手にあるのが参集殿です。境内でもっとも大きな建物で、朱色の外観なので、ふもとからもよく見えています。こちらは、土産物を販売する売店、お守りの授与所、休憩所を兼ねた建物となっています。

本殿まではまだしばらく石段を登る必要がありますが、こちらの景色も良いものです。参集殿内には、「天空カフェ」があり、眼下に広がる景色を楽しみながら飲み物をいただくことができます。ふもとから登ってきた方には、ちょうど休憩するのに良い場所でしょう。なお、軽食や食事のメニューは無いようですので、ご注意ください。

拝殿

参集殿から急な階段をさらに登ると、左手に拝殿が見えてきます。神社の祭儀を行う建物で、後ろには神楽殿が付帯しています。江戸時代からこちらにあるそうで、歴史を感じさせる建築です。

拝殿の周辺は、境内でも紅葉の美しい場所だそうです。筆者は11月の上旬に訪れましたが、少し赤く色付き始めた紅葉が見られました。特に拝殿から少し登った夫婦岩の手前あたりは、眼下に広がる東近江の景色と紅葉が楽しめるので、おすすめです。

夫婦岩

銅の鳥居をくぐり、夫婦岩の間にある道に入る。

拝殿からさらに進むと、大きな岩が目の前に見えてきます。切り立った岩が二つ並んでいるので、夫婦岩と呼ばれています。この岩と岩の間には、隙間があり、通り抜けることができます。

幅80センチほどの狭い道を通るとき、願い事を念じると願いが叶うといわれています。しかし、叶うのは良い心を持った人だけで、悪い心を持つ人が通ると、岩に挟まれてしまうという、ちょっと怖い言い伝えがあります。

筆者が通った際、前後の参拝者と間隔が空いていたため、岩を眺めてみましたが、とても迫力がありました。岩を通ると気分がすっきりとしたような気がするので、皆さんもぜひ願い事を念じながら通ってみてください。

本殿と展望台

いよいよ本殿が見えてきました。長く続いていた上りの石段も、こちらでようやく終わりです。本殿は、江戸時代の建築で、国指定有形文化財に登録されています。こじんまりとした建物ですが、急な岩盤にへばり付くようにして立っている様子が珍しいですね。