◆ずっといてもわからないことがある

第1話、「はじめまして」の4人でのテーブルでの会話シーンでは、紅葉の幼なじみで、子ども時代からの紅葉の印象も知っているゆくえが、「2人組を作るのが怖かった」との話題の際に「紅葉には縁のない話だね」と言った。

ちびっこ相撲で、小さな子が勝った“感動エピソード”に、敗者となった大きな子の恥ずかしさに目を向けたゆくえでも(ゆくえの心にしこりとして残ったのは、自分の視点が少数派だという事実も大きい気がするけれど)、いつもみんなの輪の中にいた「全人類が友達の(ような)紅葉には縁のない話だね」と、紅葉が2人組を恐れているとは想像できなかった。でも紅葉は「嫌われてるわけじゃないけど、誰も好んで自分のこと、選ばない」と胸の内を告白した。