度重なるオウンゴール

 維新にとって望ましい展開となる筈も、“維新の春”は長く続かなかった。統一地方選の翌月5月の世論調査で6.7%あった支持率は6月6.2%、7月5.6%と下がり続けている。NHKが8月14日に発表した世論調査によると、支持率4.8%と前月比0.8ポイントのマイナスとなった。維新が最大のライバルと位置付ける立憲民主党は4.7%(前月比マイナス0.4ポイント)だから、維新は辛うじて支持率で野党第1党の座を保っているものの、その差はわずか0.1%に過ぎない。

 原因は維新の議員たちの言動にあるようだ。「メッキが剥がれた」と言ってしまえばそれまでだが、維新を巡っては目を覆いたくなるような出来事が続く。

 その鏑矢となったのが維新所属の参議院議員の梅村みずほ(大阪選挙区)の先の国会での問題発言だった。梅村議員は2021年3月6日に名古屋出入国在留管理局の施設でスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが収容中に体調不良を訴えて亡くなった問題で、「ハンガーストライキによる体調不良で亡くなったのかもしれない」などとする発言を繰り返し、遺族や与野党から批判が出た。維新も梅村議員を庇いきれなくなり、最終的に、党員資格を6ヶ月停止する処分を5月26日に言い渡した。

 ただ、これはボディブローで、維新支持率急落の決定打となったのが、維新の馬場代表が先月7月23日にインターネット番組に生出演した際に述べた「第2自民党」発言だ。