21日に放送された日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート』(TBS系)は第2話。どうやらこのドラマは1話ずつに1曲モチーフの曲を決めて、その曲を起点に物語を立ち上げるということをやっているようです。

 前回はベートーベンの「運命」、その冒頭の「ジャジャジャジャーン」を解釈しまくることでこの連ドラはどう始まるのかを示唆し、今回は「ウィリアム・テル序曲」、リンゴを頭に乗せて弓で射るやつですね、それを取り上げます。

 ついでにそのリンゴを物語の重要なガジェットにしちゃおうという発想も楽しいし、そのモチーフとなった曲を最後にオーケストラでドカーンと演奏して聞かせるという構成も「音楽と人の人生、人の暮らし」のつながりを表すドラマとして非常に正しいことをやっていると思います。正しいし、やってることが上品で知的なんですよねえ。いいドラマです。