玉木以上に退陣を迫られているのが石破茂首相である。もはや死に体。来年3月に予算編成が終われば首になるか、自ら辞任するかしかないといわれる。

 だが問題は、人材難の自民党だから、ポスト石破がいないのだ。

 文春は、石破を追い落として、次を狙っているのは高石早苗で、会合嫌いの高石が、いくつもの会合に顔を出し、酒を飲んで仲間作りに励んでいると報じている。

 だが、石破と同じように、「右翼は嫌い」は、私も一緒だから、高石にはなってほしくない。

 そうなると誰? 文春は総裁選で4位につけた林芳正官房長官ではないかと推測している。

 自民党幹部はこういっている。

「旧岸田派を筆頭にどの派閥も乗りやすい。林氏なら石破氏も受け入れるはずです。経験豊富な実務家タイプで、来る参院選を凌ぐ。その上で、総裁選を含めた本格的な政局を迎えるという流れです」

 だが一度首相になってしまうと、その座から引きずり降ろすのは至難である。石破も、やけっぱちになって「俺は降りない」とごねれば、降ろす術はない。

 自民党の混迷はまだまだ続くはずだ。

 新潮の記事も同じようなものだが、党内だけではなく、命綱ともいうべき「トランプとの差しの会談」も、向こう側から、「まだその時期ではない」と“拒否”してきたようだ。

 約5分間しか電話していないのに、記者団に「非常にフレンドリーな感じがした」と話した石破だが、もし通訳を入れたとしたら2分少々。おめでとうございますといったぐらいではないのか。

「何しろ、石破さんが祝意を述べた後、話を続けようとしたら、トランプは“忙しいので”と言って一方的に電話を切ってしまったのです。石破さんは元々、トランプが大統領になったらどう付き合っていけば良いのか不安に感じており、麻生さんにも相談している。麻生さんからはこれといったアドバイスは得られていないようですが……」(官邸関係者)

 朝日新聞Digital(11月18日 5時00分)もこう伝えている。