担当の看護師が患者の様子などを訪問介護報告書に書くのだが、そこでは、別のスタッフがまとめて書いていたという。
たしかに事実だとしたら不正ではあるが、長く介護や看護の現場を見てきた全国介護事業者連盟理事長の斉藤正行によれば、難病や末期の患者への訪問看護・介護は計画通りに行うことは難しいと、こう話している。
「1日に1~2回の訪問で済むこともあれば、5回、10回と訪問しなければケアしきれないケースもある。そうしたなかで、介護や看護の計画は各患者さんに相応しいものを作らなければならない。きちんとアセスメントした結果、細かいケア内容とは違うものの、ほとんどの入居者に1回30分、1日3回の複数人での訪問が必要、という計画になることはあり得る」
確かにそういうことはあるだろう。患者側としては、不正は嫌だが、苦しい時に来てくれて、親身に介護してくれるなら、多少のことには目をつぶる。
一番の問題は、そうした親身になってやってくれる介護士、看護師がいるかということだろう。そのためには、彼らの報酬を仕事に見合うものにしていく必要がある。
私は今「要支援1」だが、この程度では、週1回のリハビリしかやってもらえない。しかも月に3,000円以上も払うのだ。
この国の介護保険制度は、寝たきりにでもならなければ十分に支援してもらえない。根本からこの国の制度を見直す時期に来ているはずである。
文春の記者が「闇バイト」に潜入取材! ほんとかいな?
私は、闇バイト組織にどうやって接触するのか全くわからないが、文春の記者は、それに応募し、相手と電話で話したというのだ。
その相手は、「今日だったら新宿で二百万の運び案件がありますよ」といったという。
――“運び”っていうのはクスリとか……?
「そうっすね。たまに死体とかもありますけど」
死体を運んでウン十万から百万貰えれば、俺もやってみようか、そう思う奴が中にはいるだろう。