これだけの熱意があればと思うが、何しろトランプだからね。買収を潰さないかわりに別のディールを仕掛けてくるかもしれない。

 まだまだ予断を許さないというところか。

 世の中には残忍な人間というのはいるが、中でも許せないのは小さな子どもを刺し殺すような輩である。

 勝田州彦(くにひこ・45)は岡山県津山市で2004年9月に小学3年生の女児を刺殺したとして、昨年9月に無期懲役が確定して服役中だった。

 その勝田が、11月7日、2006年に兵庫県たつの市で起きた小学4年生の女児の胸や腹部を刺し、全治2カ月の重傷を負わせた事件でも逮捕されたのである。

 だが、これだけではなかった。

 勝田とやり取りを続けていたフリーライターの高橋ユキのところへ今年8月、こんな手紙を送ってきたというのだ。

〈大事件ですっ!!また逮捕されそうですっ。〉

 独特な丸文字で綴られた文章は、赤と青のペンで仰々しく彩られ、ご丁寧にアンダーラインまで引いてある。手紙はこう続く。

〈少し前の5月下旬から、兵庫県警察がアタクシのところに突如来て、平成18年9月28日に兵庫県たつの市で発生した殺人未遂事件のことで取り調べを受けているのですっ。〉

 続く9月には、たつの市の事件と、2007年10月に起きた、兵庫県加古川市の小学2年生の刺殺事件についても、自分がやったと告白していたというのである。

〈まぁ、自分でした事なので仕様がないのですが、あと10年程刑期が追加されそうです。〉

 さらに津山事件では、無罪を主張していたのに、これも自分がやったと告白したというのだ。

 なぜこのような人間ができてしまったのか?

 加古川市で生まれた勝田の父親は兵庫県警の元警察官で母親も元県警職員だったという。

 父親には暴力を振るわれ、母親は厳しかったという。中学ではいじめに遭い、ナイフで自傷行為を繰り返す。血を見ると興奮して自慰行為に及んでいたという。

 そうした異常行動から多くの女児たちを殺傷するということへとつながっていく。両親はともに鬼籍に入っているそうだが、彼らの責任も問われなければならないはずだが。