2024年11月15日、三笠宮妃百合子さまが老衰のための101歳で亡くなられました。昭和天皇の弟・三笠宮崇仁さまの妻で、天皇陛下の大叔母にあたります。百合子さまは、女子学習院本科を卒業した18歳のころに三笠宮さまと結婚。学習院の女性限定同窓会「常磐会」のメンバーでもあり、亡くなられる前までは名誉会員を務めていました。皇室と関係深いとされる「常磐会」とはいったい? 歴史エッセイストの堀江宏樹さんにお聞きします。
目次
・皇后陛下が総裁を務める「常磐会」とは?
・学習院「常磐会」は、美智子さまに「プライドを傷つけられた」
・美智子さまいじめの手先だった柳原白蓮
・いじめ”の主犯は常磐会メンバー
・会員の有力者を巻き込んで、アンチ美智子さま活動を展開
・学習院「常磐会」から皇后、宮妃を出すのが悲願?
・「常磐会」は「きゅうくつ」「わずらわしい」、嫌う卒業生も
※2022年5月21日公開の記事を再編集しています。
皇后陛下が総裁を務める「常磐会」とは?
――今回からは知る人ぞ知る、「常磐会」についてお話を聞かせていただきます。
堀江宏樹氏(以下、堀江) 常磐会は、学習院の高等科を卒業した女性限定の同窓会組織です。公式サイトによると「名称の『常磐会(ときわかい)』はいつまでも変わらないこと、あるいは木々の葉が常に緑であることの意」だとか。創設が明治28年(1895年)といいますから、長い歴史を持っています。
昭和時代までは歴代の皇后さまが総裁をおつとめになられ、「総会」は毎年1回、明治天皇の皇后だった昭憲皇太后の誕生日の5月28日に行われているそうです。
――皇室との関係がとても深いことがわかりますね。
堀江 総会の様子を記した昭和中期の文章によると、「会場のメイン・テーブルには皇后席をはじめ旧宮家の席がもうけられている。その周辺には戦前派の有力な会員がむらがり、いきおい、戦後派の若い会員とははなればなれになってしまう」(「日本の孤島『常磐会』 学習院出の純血種女性」「週刊朝日」昭和33年=1958年12月28日号)」。