連続テレビ小説(以下、朝ドラ)『らんまん』(NHK)が今週で最終回を迎える。本作は「日本植物学の父」と呼ばれた植物学者・牧野富太郎をモデルとした男・槙野万太郎(神木隆之介)の人生を描いた朝ドラだ。

 物語は幕末の土佐から始まる。造り酒屋・峰屋の一人息子に生まれた万太郎は、病弱だが植物が何よりも好きな少年だった。小学校を退学になった後も、植物の研究を独学で続けていた万太郎は姉の綾(佐久間由衣)に跡取りの座を渡し上京。東京大学の植物学教室へ出入りするようになり、やがて日本中のすべての植物を掲載した植物図鑑を作りたいと決意する。

 近年の朝ドラでは地味な印象だった『らんまん』だが、朝ドラにふさわしい神木隆之介の明るさと長田育恵の脚本の巧みさが話題となり、じわじわと盛り上がりを見せていった。