◆支持の根が深いところにまで

「LGBTQ」も、自分で決めて生まれてきた、と発信されている(理由は“ホントの自分を生きるのを思いっきり追及するため!”だそうだ)。どれをとっても全方向にチャレンジャーである(ちなみにどの投稿も、批判的なコメントを書き込むと、弁護士に依頼して開示請求すると宣言されている)。

根拠がないことを書く場合、のぶみ氏は、これはあくまで自分の想像の話、子どもたちから聞き取った話、と前置きしてはいるが、影響力のある立場で発信していることを自覚する必要がありそうだ。

絵本作家のぶみ202401
「どっぷりとのぶみ軍団と関わっていない人でも、どこかで誰かがうっすらつながっている。最近では防災活動の団体やオーガニック給食支援者にもつながりが見られます。そうして行政の子育て支援の現場などに入り込んでいくのを見ると、“土壌汚染”という言葉が浮かびますね」

暮らしの場にいろいろな思想の人が集まるのは当然であるが、子どもに悪影響を及ぼすものや、悩める母親を追いつめる可能性が高いものが濃厚に混ざり合うのはいただけない。

それでも沼の中で暮らす以上はその違和感を口にできず、子どもたちの心のケアと周囲の地雷に、神経を張りめぐらせるのが晴子さんの日常だ。

<取材・文/山田ノジル>

【山田ノジル】

自然派、○○ヒーリング、マルチ商法、フェムケア、妊活、〇〇育児。だいたいそんな感じのキーワード周辺に漂う、科学的根拠のない謎物件をウォッチング中。長年女性向けの美容健康情報を取材し、そこへ潜む「トンデモ」の存在を実感。愛とツッコミ精神を交え、斬り込んでいる。2018年、当連載をベースにした著書『呪われ女子に、なっていませんか?』(KKベストセラーズ)を発売。twitter:@YamadaNojiru