◆「のぶみさんは、立派な人」

そんなタイミングで筆者にDMをくれたのは、40代の里美晴子さん(仮名)。地方都市に長年暮らし、行政や自治体とのやりとりも多い仕事に携わる2児の母だ。

少し前、仕事の関係である女性と地元団体との仲介役をつとめることになった。経歴は申し分ない。しかし1点、気になることがあった。

「あの人、のぶみ絵本の読み聞かせ会とかしているでしょう? そこだけがちょっとひっかかると言えばひっかかるかな」

絵本作家のぶみ202401
同僚との雑談でちょこっと漏らした感想であり、「そうなんだ~」と軽く流してもらっていい部分だった。ところが。

「あなたに、のぶみさんの何がわかるの!!!」

地雷である。同僚が目の前で、まるでメントスコーラのごとく怒りをが噴出させている。

「のぶみさんは子どもたちに絵本をたくさん寄付してくれたりして、立派な人じゃないですか」

「ここの地域のママたちはみんな、のぶみさんが大好き」

「あのO先生が信頼している人なんだから、間違いあるはずがないでしょう」

「子どもたちに絵本の読み聞かせをすることの、何が悪いのかしら」

O先生とは、地元のママ界隈で影響力のある、ある“お教室”の女性指導者だ。