◆自分のやりたいポジションにつくために
ジェーン・スー:そう考えると、今回お話した13人の方に共通していたのは、主観と客観の両方をしっかりお持ちになっている点でしたね。
――山瀬まみさんや北斗晶さんは、「自分に求められているもの」を常に意識し、読み取ったうえで、自分がどう行動するかを判断しているというエピソードが共通していました。
ジェーン・スー:おふたりとも長くテレビの世界で活躍されていますが、どちらも「その番組での座組を見れば、自分が何を求められてるのかわかる」とおっしゃっていましたね。そのポジションについて120%で打ち返すことをくり返していけば、そのうち自分のやりたいことができるポジションにつける――これは特殊能力をもった特別な人たちのお話ではなく、お仕事をしている人なら誰もが参考にできると思うんです。
80%や100%で打ち返すだけでは、都合よく扱われるだけに終わるかもしれない。特に若い女性だと、そうなりやすいですよね。そこを120%で返していくと、次は少しいいポジションがもらえる。そこでも120%で返し……ということを積み重ねていくと、いつしか「私はこのポジションでやりたい」と自分から言える力が備わっていく。自分が動きやすい場が用意されるようにもなります。