◆体型コンプレックスにも痩せなきゃ以外の道がある
――今回のお話は、クセっ毛だけでなく、スタイルだったり顔のことだったり、様々なコンプレックスにも通じる部分がありますよね。
シバタヒカリ:実は『らせん状のラブ』の連載中、太りすぎて「もう家の中で生きて行こう」とすら思った瞬間もあったんです。でも、クセっ毛コンプレックスの解消法が縮毛以外にもあることがわかった時、体型コンプレックスにも痩せなきゃ以外の道があるんじゃないかと。
そこで『ラファーファ』というプラスサイズの女の子専門のファッション誌を見てみたら「めちゃくちゃ可愛い服あるじゃん!」って。コンプレックスを隠しつつ、自分を可愛いかもと思えるオシャレは可能だと知れたんです。
――「カーリーガールメソッド」をきっかけに、別のコンプレックスも軽くすることができたのですね。
シバタヒカリ:カーリーヘアにしてから、自分にできることの引き出しが増えていくことに、余計に感動を覚えているのかもしれません。私はカールケアをした方がいいと言いたいわけではないんです。ただ、自分がやれることの幅が広いか狭いかは、精神衛生にすごく影響を与えるのだと思います。
カーリーヘアは自分の精神的な健康にもすごく良かったです。誰しも他人の言うことは気にしない、私は私と言いたいじゃないですか。それでも過去の私は傷ついて涙することもあった。今はそれが確実に減りましたからね。
――では、コンプレックスを抱えている読者の方にメッセージをお願いします。
シバタヒカリ:自分のコンプレックスに向き合っていろいろと調べてみると、意外とできることは見つかるんですよね。
でも、「やらなきゃ」と義務に思うならやらない方がいいとは思います。「やってみたい」と「変わりたい」と能動的に思った瞬間が調べ時じゃないかと思います。その発想が出た時点で大きな一歩ですから。
――ありがとうございました!
<取材・文/もちづき千代子 漫画/シバタヒカリ>
【もちづき千代子】
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。度を超したぽっちゃり体型がチャームポイント。Twitter:@kyan__tama