「意味わからんやろ」

 中川家・剛は顔をしかめる。

「漫才やりたい言うてんのに、漫才やったらあかんねんで」

 海原やすよはあきれ返って笑うしかない。

 1997年、吉本興業の心斎橋筋2丁目劇場では「漫才禁止令」が発動されていた。

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 23日放送の『やすとものいたって真剣です』(ABCテレビ)に、漫才師・中川家がゲスト出演。MCの海原やすよ ともこと真剣トークを繰り広げた。

 中川家はNSC11期生、やすともは中田ボタンの弟子と、芸人としての出自こそ違うものの同期である2組。ともにきょうだいコンビであり、20年3月には同時に吉本の“新看板”に就任するなど、デビュー当時からしのぎを削り合ってきただけに、語られた歴史はそのまま関西のお笑い30年史とも言えそうな内容だった。