今年の春ごろまでも電話がかかってきたが、ばったり途絶えた。奥さんからの喪中の葉書には6月に亡くなったという。

 もう一度、会いたかった。いい奴だった。合掌。

 お次はやんごとなき方を巡る“疑惑”を文春が報じている。

 話がややこしいので、うまく伝えられる自信はないのだが。

 池田厚子さん(93)は、昭和天皇の第四皇女。上皇の実の姉で、今上天皇の伯母にあたる。

 今年の4月に、厚子さんが養子縁組をしていたことがメディアで報じられた。だが、文春によれば、この養子縁組には重大な疑惑があるというのである。

 今年に3月ごろ、政財界の大物たちにこういう手紙が届いたというのだ。

〈謹啓 皆様にはますますご清祥のことと……〉

 そしてそこには厚子さんの“直筆”でこう添えられていたという。

〈基弘 阿久利を いく久しく よろしくおねがい申し上げます 池田厚子〉

 池田厚子さんは、21歳だった1952年に旧岡山藩主の池田家当主・隆政(2012年没)と結婚し、皇籍を離脱し、岡山市に移住している。

 池田家の生業は牧場運営。結婚後に開設した池田動物園の運営に関わり、夫亡き後は、園長を務めていた。子どもはいなかった。

 だが動物園は億単位の資金難で、池田家や厚子さんが私財で補ってきたが、その動物園に長年資金援助してきたのが岡山県に会社がある食品グループ「日本カバヤ・オハヨーホールディングス」で、代表が野津基弘(42)で、妻が阿久利という。

 カバヤというのは私たち世代には懐かしい。カバヤキャラメルというのは、一時、子どもたちの間でベストセラーで、それに付いてくる「おまけ」がこれまた楽しみだった。まだ生き残っていたんだ?

 野津は上昇志向の強い人間のようで、常々、

「天皇陛下の従弟になりたい」
「俺が皇族の親戚になって日本を救う」

 などと豪語していたそうである。

 それに近づくために、池田厚子さんに取り入り、養子縁組をさせたのではないか? しかし、お年を召された厚子さんが、どこまでそれを知って、理解していたのか?