平成の歌姫・浜崎あゆみさん。ヒットを連発し身に着けた衣装やメイクは即売れという、カリスマ的存在でした。自身で作詞を手がけ、ライブのプロデュースを行う女性アーティストでもあります。今も絶大な支持を集める浜崎あゆみさんの楽曲を徹底解説します!
切ない歌詞が注目の浜崎あゆみの曲!
平成の歌姫・平成のカリスマと言われた歌手・浜崎あゆみさん。「あゆ」の愛称で親しまれ、多くのメガヒット曲を生み出しました。
浜崎あゆみさんの楽曲の魅力は、なんといっても切ない歌詞。孤独や純愛を歌い、共感を得ました。また、浜崎あゆみさん本人が作詞を手がけていることから、楽曲だけでなく、浜崎あゆみさん自身も同世代の女性たちから圧倒的な支持を集めました。
浜崎あゆみさんは、ライブの演出やプロモーションに関してセルフプロデュースをしてきています。自身の意見をしっかり反映させる自立した女性像も、当時の同世代からの憧れとなっていました。
大ヒット曲の歌詞の裏側を綴った本が話題に
浜崎あゆみさんのヒット曲「M」。2000年12月にリリースされた、浜崎あゆみさんの19thシングルです。
サビ部分に「マリア」という単語があるため、「Mとはマリアの頭文字」とされてきました。しかし、2019年7月発売の書籍「M 愛すべき人がいて」にて、Mとは音楽レーベル・エイベックスの勝浦勝人さんの頭文字だと明かされました。
2000年当時、浜崎あゆみさんと勝浦勝人さんは恋人同士であり、浜崎あゆみさんは、自身のケイタイに勝浦勝人さんの電話番号を「M」という名前で登録していたんだそう。
発売から20年近く経ってからの真相告白に、世間からは「知りたくなかった」「自身に重ねていたのに」という反発の声と、「あゆがどんな恋愛をしていたのか知りたい」という好意的な声が入り混じりました。
数々の若者ブームを作ったギャルのカリスマ
浜崎あゆみさんの絶頂期の影響力はすさまじく、数々のブームを巻き起こしました。
フロントとサイドを落ち着かせてトップをふんわりさせた金髪ショート、ショートパンツの後ろにふわふわのしっぽをデザインしたアクセサリーをつけたり、明細柄のミニスカートなども流行りましたね。
また、浜崎あゆみさんの特徴である、お人形のようなデカ目メイクは時代のスタンダードとなっていて、女の子たちはこぞってアイメイクに励んでいました。「目を大きく!」というメイクの流行は現在でも続いていますね。
YouTubeで全MVを解禁して今大注目!
2019年10月2日、浜崎あゆみさん41歳の誕生日にあわせて、自身のYouTubeチャンネル内にてすべてのMVを解禁しました。
総数なんと130本以上!デビュー曲「poker face」から最新曲「Zutto.../Last minute/Walk」まで、浜崎あゆみさんの20年間がギッシリと詰まっています。
浜崎あゆみの人気曲ランキングTOP17
絶頂期には出す曲すべてがヒット曲となっていた浜崎あゆみさんの楽曲。発売当時を思い出す人もいれば、初めて聴いて「カッコいい!」とハマる人もいるでしょう。
デビューから20年、浜崎あゆみさんの多くのヒット曲の中から、人気の楽曲をランキング形式で紹介します!
17位:No way to say
「No way to say」は2003年11月発売の31stシングルです。この曲は、2003年日本レコード大賞を受賞しています。
「No way to say」は、言葉にできない感情を歌った失恋ソング。
と同時に、「過去に囚われていても仕方ないと分かっているけれど…」という迷いを歌った楽曲でもあるので、恋愛に限らず、生きていく上で抱えざるを得ない悩みを持つ同世代の女性たちの心に響き、今も人気のある楽曲です。
16位:SURREAL
2000年9月に発売された17thシングル「SURREAL」。「SURREAL」とは、超現実主義という意味。夢と現実の狭間、過去と現在の狭間、変わっていくものと変わらないものを歌っています。
MVは、白いネグリジェに金髪姿のお嬢様ルックの浜崎あゆみさんが、豹になった自分の夢を見るというストーリー。ヒョウ柄の全身タイツに黒髪、頬にハートシールの浜崎あゆみさんが可愛いと話題になりました。
この頃から歌い方に独特のしゃくるクセが出てきた浜崎あゆみさん。浜崎あゆみさんのモノマネをする人がよく歌う楽曲でもあるので、「原曲を聴いたことがなくても浜崎あゆみさんの曲だと知っている」という人は多いでしょう。
15位:Days
44thシングル「Days」は、2008年12月にリリースされました。「Days/GREEN」と「GREEN/Days」の2形態でリリースされ、特典映像やボーナストラックに違いがあります。
「Days」は、好きな人を一途に想うラブソング。ミディアムテンポのバラードナンバーです。
MVはストーリー仕立てになっていて、ラブリーな衣装で可愛らしさ全開!といった雰囲気の浜崎あゆみさんが印象的でした。
14位:LOVE〜Destiny〜
1999年4月にリリースされた7thシングル「LOVE〜Destiny〜」。「LOVE〜since 1999〜」という、シャ乱Qのつんくさんとのデュエットバージョンも収録されました。
ピアノの音が優しく響くしっとりとしたバラードナンバーで、失恋の後、幸せだった日々を思い返すような歌詞の内容が涙を誘います。
つんくさんとのデュエットバージョン「LOVE〜since 1999〜」は、発売から20年以上が経った今でもカラオケや投稿動画などで人気があります。
13位:HEAVEN
「HEAVEN」は2005年9月発売の37hシングルです。映画「SHINOBI」の主題歌でもあります。
映画「SHINOBI」の内容が悲恋ということもあり、悲恋を歌ったラブソング。曲調はバラードです。
MVは、前編モノクロで、年齢や性別、人種の違う人たちが登場。彼らが電車に乗って出発するシーンからは、現世との別れを連想させるストーリーとなっています。
12位:TO BE
8thシングル「TO BE」は1999年5月にリリースされました。タイトル「TO BE」は、「するべき」という意味。シェイクスピア作「ハムレット」の「To be or not to be(生きるべきか、そうせざるべきか)」というセリフから命名されたんだそうです。
「他人からは価値がないものでも、自身にとって価値あるもののために生きるべきなんだ」と歌う、ミディアムバラードです。「他人の判断ではなく、自分の大事なものを大事にしていい」と励まされるような優しい曲です。
また、この曲は当時の恋人であり恩人である、エイベックス・松浦勝人さんへ向けて歌った楽曲だとも言われています。他からは見向きもされなかった自分に対し「価値がある」と力を入れて売り出してくれたことを歌っているとされています。
11位:Boys&Girls
1999年7月発売の「Boys&Girls」。ポップで明るいナンバーで、当時流行っていたユーロビートの香りがします。浜崎あゆみさんにとって、売り上げ3位のシングルでもあります。
発売当時のインタビューで、浜崎あゆみさんは「自分は若い子たちに消費されてもいい。リスナーがいつか離れていったとしても、人生の一部となれただけで十分」と語っています。
同世代への応援ソングであり、いつかそうなることは止められないという覚悟すら垣間見えます。発売から20年経ち、浜崎あゆみさんも当時のリスナーもそれぞれが年齢を重ねた今、この楽曲を聴くと感慨深いものがありますね。
10位:Who…
「Who…」は、2ndアルバム「LOVEppears」に収録されている、ファン人気の高い楽曲です。
新垣結衣さんと三浦春馬さんが主演を務めた大ヒット映画「恋空」では、芸能カルチャーに関しては実名を避けた映画内容にも関わらず、重要なシーンで小道具的に実名登場した唯一の楽曲。浜崎あゆみさんは、当時の若者文化の象徴となっていたんですね。
曲調はしっとりとしたバラードで、自身にとって大切な人は誰かを思い出させる歌詞の内容に、共感を覚えた人も多かったようです。
また、この曲には浜崎あゆみさんの未来やファンに対する想いが込められていて、自身が歌えなくなってもファンに歌が届くように、ファンの生きる力になるようにという願いがあるんだそうです。
9位:Moments
「Moments」は2004年3月発売の32ndシングルです。
憧れが憧れでなくなる瞬間を歌い、MVでは落ちた羽根の中で横たわる浜崎あゆみさん自身の姿や、関節人形を笑顔で壊す子供たちの姿が描かれ、自身の状況についての歌詞ではないかと話題になりました。
「Moments」は、相手を強く想うラブソングでもあります。自身が辛い状況でも、誰かを守るためになんでもするという強い覚悟を歌っています。
8位:appears
1999年11月リリースの11thシングル「appears」。2019年11月に「appears -20th Anniversary Edition-」として再リリースされています。
恋人との馴れ初めを順に歌いながらも、外から見えない不安に襲われている様子を描いています。
MVでは赤いドレス・ウェスタンルック・ハードな黒レザージャケットというタイプの違う3つの衣装で同じように街を歩く様子が映し出され、浜崎あゆみさんのファッション性の高さをアピールしています。まだあどけない顔立ちの浜崎あゆみさんが新鮮ですね。
7位:A SONG for XX
「A SONG for XX」は1999年1月にリリースされた、1stアルバムのタイトル曲です。アルバム曲に関わらず、初期の浜崎あゆみさんを代表する楽曲として有名です。
「A SONG for XX」は、呟くようなボーカルからサビへと盛り上がりを見せる、ドラマティックな構成のバラード楽曲です。幼少期から現在まで続く孤独感を歌っています。
この楽曲は、浜崎あゆみさん自身について歌っているとされています。強く立つしかなかった幼少期から、大人になった今でも付きまとう寂しさについて、悲壮感と不信感をはらんだ声で歌い、多くの人の共感を得ています。
6位:evolution
20thシングル「evolution」は、2001年1月にリリースされました。浜崎あゆみさんが「CREA」名義で作曲も担当しています。2012年公開の映画「ヘルタースケルター」の主題歌に起用されました。
印象的なピアノの旋律から始まりますが、ギターが入ると一転、ロックサウンドとなり一気に盛り上がりを見せるナンバーです。早いテンポのサビがカッコいいですね!
2001年の発売当時、20世紀から21世紀へと変わった頃で、「世紀末」「ミレニアム」といった記念的な空気が世間に流れていました。その流れを歌詞に取り入れつつ、自分たちがこのときに生まれついたことを祝福する、力強く前向きなナンバーです。
5位:Dearest
「Dearest」は、2001年9月リリースの24thシングル。2001年の日本レコード大賞の受賞曲でもあります。
さらに「Dearest」は日本有線大賞も受賞。レコード大賞と有線大賞のダブル受賞は史上6人目で、2011年を代表するヒットソングとなりました。
また、アニメ「犬夜叉」の主題歌にもなっていて、「犬夜叉」はジャパニメーションとして海外でも人気があり、浜崎あゆみさんの海外での知名度を上げた楽曲でもあります。
ピアノの旋律と共に浜崎あゆみさんのハイトーンボイスが響くバラードで、大切な人への強い愛と、幸せを祈る様子が歌われています。
4位:Voyage
2002年9月リリースの28thシングル「Voyage」。2002年の日本レコード大賞受賞曲と日本有線大賞をダブル受賞した楽曲でもあります。
浜崎あゆみさん主演の短編映画「月に沈む」の主題歌として制作され、MVでは、浜崎あゆみさんが精神病棟に入院する少女役と、映画の中で生贄にされる姫役の2役を演じていて、映画とMVがリンクする内容となっています。
サビの歌詞から、結婚式の入場曲としても人気がある楽曲です。
3位:SEASONS
16thシングル「SEASONS」は2000年6月に発売された、過去を振り返る内容のバラード曲です。
MVでの浜崎あゆみさんは、黒いドレスに黒いヴェールという、海外の喪服。また、砂漠の中で炎がいくつも吹き上がり、浜崎あゆみさん自身の立ち姿もナナメになっているなど、非現実的な絵となっています。
この曲は「Vogue」「Far away」と共に「絶望3部作」と呼ばれる3曲の最終曲。また、3曲すべてのジャケット写真は連動しています。
ヒットメーカーとなり、時代を代表する歌姫となった浜崎あゆみさん。ファンの中では、プレッシャーに追いつめられていたボロボロの日々の中でできた楽曲とされ、それでも前を向く浜崎あゆみさんの強さが現れた楽曲だといわれています。
浜崎あゆみさんのシングルの中で1番売れた楽曲でもあります。
2位:BLUE BIRD
40thシングル「BLUE BIRD」は、2006年6月発売です。
アップテンポな夏のナンバーで、爽やかなテイストの楽曲。自身の内面にある孤独や夢への憧れ、失恋を歌ったナンバーが人気のある浜崎あゆみさんですが、この曲はポップながら「夏になると聴きたくなる」と人気があります。
曲調は明るいですが、歌詞の内容は少しの切なさも混じっていて、浜崎あゆみさんの特徴がよく現れています。
MVでは、白い砂浜やクルーザーの上ではしゃぐ浜崎あゆみさんの笑顔が印象的です。
1位:M
「M」は2000年12月発売の19thシングル。浜崎あゆみさんのシングルの中で、2番目に売れた楽曲です。
浜崎あゆみさんが、作詞だけでなくCREA名義で作曲も務めた初めてのシングルでした。ちなみに、この「CREA」というのは、当時の浜崎あゆみさんの飼い犬の名前です。
しっとりとした曲調から始まるドラマティックなバラード曲で、恋人への強い恋慕を歌っています。
MVではウェディングドレスに身を包んだ浜崎あゆみさんが教会で歌っています。