吉原と聞いて思い浮かべるものは何でしょうか? 現在では、ソープランドなどのいわゆる性風俗店が並ぶ街ですが、江戸時代にはここに新吉原という幕府公認の遊郭がありました。遊郭とは、遊女屋を集めたエリアのこと。そして遊女屋は、遊女たちが男性に性的サービスを提供する施設でした。
そんな江戸吉原を題材にした展覧会「大吉原展 江戸アメイヂング」(以下、大吉原展)が、2024年3月26日から東京藝術大学大学美術館で開催されます。しかし、開催に先駆けて公開された公式サイトとプレスリリースに売買春についての記載がなかったために、ネット上で物議を醸しています。
大吉原展の発信の問題点はいったいどこにあるのか、遊廓専門の「カストリ出版」と「カストリ書房」を経営する渡辺豪さんに聞きました。また、記事後半では東京藝術大学および本展広報にメール質問を行っています。