政治資金規正法を大改正し、企業献金廃止、世襲は二代までとするべきだ。
更に喫緊の課題として、皇室典範を改正して女性天皇を認める。世界中から批判を浴びている皇室の男女差別こそ、この国の恥であることを国民も政治家も自覚すべきだろう。
ところで、10月20日に放送されたNHKスぺシャル『ジャニー喜多川 “アイドル帝国”の実像』は、反響が大きかったようだ。
私の発言「タブーはメディアが作り出す」がSNSで数多く取り上げられ、気恥ずかしい思いをした。こんなことは私でなくても誰でもいえるのだが、今は、こうした「常識」でさえも忘れ去られているということであろうか。
この番組は、9月の終わりに放送予定だったが、旧ジャニーズ事務所側がジャニー喜多川の性暴力の被害に遭った人たちへの補償問題について発表し、それを受けてNHKの会長が会見するため、10月20日に延ばされたのだ。
だが、私は、NHK会長の定例会見での発言を聞いて、このNスぺは「お蔵入りになる」のではないかと思った。
放送する少し前、取材をしてくれた中川雄一朗報道局社会番組部ディレクターからメールがあり、
「取材に協力いただいた皆様の覚悟がにじむ、力強い番組にできたと感じております。NHKは、旧ジャニーズ事務所のタレント起用再開を決めましたが、現場は現場として、きちんと伝えるべきことを伝えていきます」
とメールがあったので安心したが、放送された内容は私が想像していたよりはるかに力強く、インパクトのあるものになっていた。
私などはちっぽけな出版社で社長の意向に沿わないことをやってきたが、NHKはそれとは比べ物にならないくらい巨大な組織である。
いろいろな圧力があったに違いないが、間違いなく、BBCがジャニー喜多川の性加害を最初に放送したことに匹敵する素晴らしいドキュメンタリーになった。
だが、文春によれば、NHKはジャニー喜多川の性加害報道の中で、昨年10月9日に『ニュース7』が、「被害者Xが、NHKの局内のトイレでジャニー喜多川から性加害を受けたとする証言」をスクープしたが、新会社「SMILE―UP.」の補償担当者や弁護士とXとの面談が2回行われたが、そこでXの証言に疑問符が付いたというのである。