しかし、多くの皮膚疾患の診療経験をもつ「ひまわり医院」の伊藤大介院長は次のように指摘している。

「成分を含めた水分は肌の真皮層まで、基本的には届かないと言っていい。私が知る限り、『真皮層まで成分が到達した』とする医学的エビデンスは現時点でありません」

 MEGUMIの所属事務所に尋ねたところ、こう答えたという。

「『法的および医学的な事柄が多く含まれておりますため、誤解を避けるため』、美容業界に精通しているとされる独立した第三者の弁護士に見解を求めたという。その弁護士は『薬機法の表現上、角質層(編集部註・表皮の最も外側の部分)までしか謳ってはいけませんが、真皮層まで効果がある美容成分はあると考えます』などとしたうえで、主に以下のように回答した。
『弁護士の立場としては、ご指摘いただいたとおり誤解を招きかねない表現ではあったと考えます。MEGUMI氏に対しては、今後トークショーなどでは誤解を招かない表現を心掛けるよう助言しました。今後は、開会前に本トークショーは化粧品の広告ではなく、MEGUMI氏自身の美容体験をお伝えすることが目的のため、自身の体感や感覚をメインに話すので、それが薬機法の定める広告規制に反する可能性があることをお伝えするなど、誤解を招かないよう取り組んで参ります』」(同)

 他にも、MEGUMIが商品企画開発からフルプロデュースした化粧水や美容液などの宣伝文句が、厚生省が定める「医薬品等適正広告基準」に違反している疑いや、「サウナの汗はミネラルを含み真皮に浸透する」という美容法が、汗のほとんどが水分とわずかなミネラル成分を含むに過ぎないと指摘されたりと、彼女の美容法には疑問符が付くものが多いという。

 MEGUMI自身も文春に対して、「今回のご指摘は改めて伝え方を見直すきっかけとなりました。本当にありがとうございます」などとコメントを寄せたそうだ。

 まあ、本を読んだ読者が「これで私もMEGUMIのようにキレイになる」と信じればいいのだから、宗教みたいなものだろう。信じる者は救われるのだから、目くじら立てることもないか。