自分を認められないのはなぜか
周りがいくら自分を認めてくれていても、自分自身を認められず、自己評価が低い人はカウンセリングでも意外と多いようです。もっと自分を認め自信を持てたら、楽に生きられますよね。では、どうして自分自身を認められないのでしょうか?
自分を否定してしまう心理とは
自分自身を否定してしまう心理にはいくつかあります。まず、自分の欠けている部分に注目しすぎてしまい、心理的に不足感を強く感じることから欠けている自分を否定してしまいます。また、保身のために自分を認めない心理もあります。ときには人から批判されたり、否定されることもあるかと思いますが、そんなとき自分を認めていないほうが傷のダメージを減らせるという心理です。
インナーペアレントはどうやって作られる?
自分をいつも評価・判断してくる、カウンセリングでいうインナーペアレントは、どうやって作られるのでしょうか。インナーペアレントは、生まれつきインナーチャイルドを評価・判断しているわけではありません。インナーペアレントは、幼少期の両親など、最も身近にいた人の行動や考え方が大きく影響すると言われています。
否定的な言葉ばかり口にする人に育てられた場合には、インナーペアレントもそれを受け継ぎ、幼少期に大事にされなかった思いが強い時には、大人になっても不足感を感じます。また、成長する過程で、わたしたちの多くは「何かをする」ことで評価され、認められたり叱られたりしてきました。しかし、性格や価値観について評価されることはあまりなかったのではないでしょうか。
そのため、インナーペアレントも「何かをする」あなたを評価します。ですから、何もしない自分に価値がないという心理から常に何かしていなければ、と考えたり他人と比較して優越感や劣等感を感じる、自己批判を繰り返す、思い込んで自己否定するといったことになります。
このようにインナーペアレントは、幼少期の経験が大きく影響し、そして大人になった今も、インナーペアレントはあなた自身に影響を与えているのです。幼少期にひどい経験ばかりだという人は多くないかもしれませんが、ネガティブな記憶のほうが残りやすいため、インナーペアレントもネガティブなものをより受け継ぎやすくなっています。
自己受容できると生きるのが楽になる!
自己受容ができないことが元になって、さまざまな問題に悩んでいる人は少なくありません。逆に言えば、正しく自己受容ができると、今抱えているさまざまな問題が解決する可能性があります。例えば、自己受容ができると、他人と比較して劣等感を感じたり、優越感を感じて他人を見下したりすることもなくなっていきます。
恋愛面でいえば、嫉妬で悩むこともなくなっていくでしょうし、自分に素直になれて恋愛もいい方向に向かうかもしれません。自己受容によって自分自身をありのまま受け入れられると、自然と自分に自信が出てきますし、他人も受け入れられるようになります。
カウンセリングでは、自己受容ができると、心理的に自分自身を批判したり否定することが少なくなっていき、心の葛藤から解放されると言われています。人は人、自分は自分だとはっきり理解でき、自分らしくいて良いんだと実感し、大きな安心感を感じるので、生きるのが楽になります。
難しい?自己受容するには
自己受容は「自分をありのまま受け入れること」、これを実際するとなると、意外と難しいものです。私たちは今まで、自分自身を評価・判断することを習慣化してきたため、それを変えるのは簡単なことではありません。また、ありのまま受け入れるということは、自分のダメな部分や悪い部分もそのまま認めなくてはいけません。
でも、自分自身を評価・判断することは繰り返し習慣化したことでクセになってしまっていますが、少しずつ自己受容を習慣化すれば、着実に自己受容が定着して、自分を評価・判断することが減っていきます。今まで習慣化されてきた自己否定をいきなり変えるのは難しいですが、少しずつ自己受容を習慣化してみましょう。では、自己受容を習慣化する方法をみていきましょう。