堀田真由 Profile

1998年生まれ。2014年に「アミューズオーディションフェス2014」でWOWOWドラマ賞を受賞。翌年にドラマ「テミスの求刑」で俳優デビューを果たし、2017年にNHK朝の連続テレビ小説「わろてんか」で主人公の妹を演じて注目を集めた。2020年からファッション誌「non-no」の専属モデルとしても活躍。その他、映画『バカ塗りの娘』、ABC「たとえあなたを忘れても」、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」など出演作多数。

温子は一生懸命で情熱的な女の子
真っ赤なネイルにも注目して

取材当日、真っ赤なコサージュのついたチョーカーを首に巻き、同じく真っ赤なロンググローブをして登場した堀田さん。

「今回の作品は、それぞれの役に色があるのですが、私は赤。赤ってすごく情熱的ですよね、なんというか真ん中に立つ人というイメージがあって、役のためなら何でもする“温子”のイメージにぴったりだと思います」

今回、堀田さんが演じる温子は、“役のためなら超勝気なワガママ女優”。ほんわかとしていて、笑顔が印象的な堀田さんとのギャップに驚く人も多いはず。

「温子は誰にでもつっかかるし、劇団員の仲もだいぶ掻き乱す役です。でも、わがままなのは役のために一生懸命だからこそ。情熱的な女の子なので嫌いにならないでほしいです(笑)」

劇中ではバチバチでも、撮影現場は和気あいあいとしていたとか。

「みんな同世代ですし、過去に共演させていただいたこともあったので、幸せな再会でした。シリアスなシーンの後でも、カットがかかれば誰かしらが話し始めて笑いが起きるような感じ。“わちゃわちゃ”という言葉がピッタリの、とっても楽しい時間でした」

演じていて一番難しかったことを伺うと“トリックとの整合性”とのお答えが。

「この作品の魅力は、幾重にも仕掛けられたトリックだと思うので、観てくださる方にどうすれば最高の形で届けられるかを監督も含め、役者全員で話し合いました。しっかりと向き合わないと矛盾が生じてしまうので、撮影を止めて話し合いをすることも多かったです。全員が役者で全員が容疑者。これはお芝居なのか、リアルなのか?役者たちの目線一つひとつにも注目して散りばめられた、トリックの違和感を拾い集めて楽しんでもらえたら嬉しいです」

「温子の赤いネイルにも鍵が隠されてるかも...?」とさりげなくヒントをくれた堀田さん。そんな彼女のオーディションの思い出を伺うと。

「事務所に入るときのオーディションが合宿形式だったんです。東京の宿舎で合同生活をしながら、ダンスをやったりお芝居をやったり。BBQをしながら審査されたり...アイドルのサバイバル番組みたいですよね(笑)。その後は数えきれないくらいのオーディションに参加しては一喜一憂して、悔しい想いもたくさんしたのですが、選ばれないのは自分が悪いわけだけではなくて、役との相性が悪かっただけということもあって...。そう思えたら前向きに乗り越えられるようになりましたし、その経験が今に繋がっていると思います」

最後に2024年の抱負を教えてもらった。

「毎回お仕事を詰めては、“これが終わったら絶対休む”と思っていのに、今年も全然休めませんでした。目の前にお仕事があるとそれをやり遂げたい想いの方が強くなってしまうんですね。だから、きっと2024年もお仕事の年になるんじゃないかなぁ(笑)。結局私は、このお仕事が好きなんです。でも海外旅行には行きたいと思っています。ファッションウィークを見に行くのが目標ですね」

Styling / Mari Tsujimura
Hair&Make / Nozomi Kawashima(io)