西野七瀬 Profile

1994年生まれ。2011年に乃木坂46の1期生オーディションに合格してデビュー。2017年に『あさひなぐ』で映画初出演で主演を務める。主なドラマの出演作は、「あなたの番です」、「ポケットに冒険をつめこんで」など。映画『孤狼の血 LEVEL2』では、日本アカデミー賞優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞し、『恋は光』では、ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。

今までにない新感覚のサスペンス。
考察も含めて何度も楽しんでもらえたら

「台本を読んだときは、張り巡らされた何重ものトリックに混乱してしまって...。“この人とこの人が今この状態で、これを知ってるのはこの人で...”と相関図を描いて、頭を整理しながら撮影しました」と、笑いながら教えてくれた西野さん。

その一つひとつを確認しながら丁寧に把握しようとする西野さんの姿に飯塚監督は、“事前に認識を揃えたことで、現場に入るとピタッとアジャストしてくる”とコメント。加えて“カメラを通して見た時に、演技が最も映える映画向きの俳優”と称賛した。

「監督が1シーンごとに説明してくださいましたし、俳優同士でもたくさん話し合いをしたおかげだと思います。トリックに穴がないか、観ている人を騙せるか。時間をかけて丁寧に撮った作品なので、ぜひたっぷりと騙されてほしいです」

西野さんが演じた“元村由梨江”というキャラクターについて伺うと。

「由梨江は、“世間知らずなお嬢様女優”。劇団の中では一番後輩で、発言も少ないのですが、思っていることを口に出さない腹黒いタイプなのかなと思います。なので、あえて会話には参加せず、先輩たちを観察しているような立ち振る舞いを意識しました」

同世代の俳優たちとの撮影はとっても楽しかったと西野さん。

「これまで学園ものの作品にあまりご縁がなく、同世代がこれだけ集まる現場は初めて。オファーをいただいた時点で楽しそうだなと思っていたのですが、実際、本当に楽しかったです。休憩中にカードゲームをしり、寝ちゃダメだと言われていたベッドルームでみんなで寝ちゃったり(笑)。カメラが回っていないときは、まさに学園ドラマみたいな現場でした」

オーディションの思い出を伺うと、”人生であれほど緊張したことはない”と、乃木坂46に選ばれたときのエピソードを。

「元々人前で喋るのが得意な方ではないので、あのときは足の震えが止まりませんでした。心臓もバクバクしちゃって、本当に寿命が縮むと思ったくらい。それからオーディションに苦手意識がうまれてしまって、それ以降は受けていないんです。女優としての経験値を上げるためにはもっとオーディションの経験も重ねた方が良いとも思うのですが...。やっぱり想像するだけでも緊張しちゃう」

2024年は、趣味の謎解きゲームをもっとたくさんやりたいそう。

「2023年は、プライベートもお仕事もとても充実した1年でしたが、謎解きゲームになかなか行けなかったことだけが残念。なので、今年はもっとたくさんゲームに参加したいです」

最後に改めて『閉ざ雪』の見どころを伺うと。

「私も完成した作品を観て“こうなってたのー”と驚いたくらい、仕掛けがいっぱいの作品になっているので、難しく考えずに最後まで楽しんでいただけたらと思います。ヒント?そうですね、怪しそうに見える人が怪しくなかったり、意味ありげな視線がカギになったり...。何がヒントになるかわからないので、細かいところも見逃さないでほしいなと思います」

Styling / Akiyoshi Morita(MiNTSS)
Hair&Make / Maiko Inomata(TRON)