さらには久しぶりに会った娘・ちさとのために父親が手料理を振る舞います。刻んだシャウエッセンをたっぷり入れたオムレツです。ちさとが明るく、愛情いっぱいの家庭で育ったことが分かります。娘が殺し屋になることを許したおかしな両親ですが、おかしな両親なりに娘のことを心配しているようです。

 この肉親の手料理、日本ではギャグシーンとして受け入れられたわけですが、進学先や就職先が見つからなくて軍隊入りする米国、傭兵部隊に入ることが多い欧州では、本当に「実家あるある」でしょう。シャウエッセン入りオムレツで笑うことができる平和な日本のままであってほしいものです。

今後の展開を左右しそうな伏線エピソード

 ちさとの実家で休日を堪能したちさまひですが、『ベビわる』ファンにとっては最重要な情報がアナウンスされました。まひろは親も「そっち系」の仕事だそうです。多分、親も裏社会の人間で、子どものころからその姿を見てきたまひろにとっては、殺し屋という職業に就くことはハードルが低かったようです。進路に悩んでいたちさとは、まひろが殺し屋になることを知って、同じ道を進むことになったと明かされました。

 フツーの人生を歩むこともちさとはできたわけで、殺し屋の世界に引き込んだことにまひろは責任感を抱いているようです。このことは、今後の大きな伏線となるでしょう。

 また、ちさとは「まひろの実家に連れてってよ」と頼み、まひろはそれを承諾します。田舎にいるそっち系のまひろの家族は、どんなんでしょうか? 『悪魔のいけにえ』(1974年)みたいな恐ろしい殺人ファミリーなのでしょうか。父親が『KILLERS キラーズ』(2014年)の北村一輝、母親が『冷たい熱帯魚』(2010年)の黒沢あすかだったら、ビビるなぁ。勝手にキャスティングを妄想してしまいました。はたして、まひろの里帰りエピソードが描かれるのかも気になるところです。

ちさとから、まひろへの愛の告白