◆第2弾で訪れていたタイ

 復帰までには実はちょっとしたドラマがあったようである。オーストリアの「池ポチャ祭り」(2008年5月18日放送回)を初回とする男3人祭り企画では、前日練習後、必ず決起会を兼ねた夕食場面がある。ここで誰がどの順番でいくかなど、出場本番への作戦を練るのだ。

 でもなにせ復帰回だから、話題は今まさに復帰回に出演する手越の胸中にフォーカスされる。すると手越がプライベートでタイを訪れたエピソードを明かす。祭りに参加するためにきていた宮川とたまたま会ったのだという。これは「ここだけの秘密にしよう」と約束したようなのだが、ちょっといい話じゃないか。

 内村も「縁でしょうね」とコメントする。そうか、タイである。タイといえば、お祭り企画第2弾で訪れていた場所。参加したのは、これも神回として記憶されている「耕運機祭り」。

 高速の耕運機で畑を爆走するレースなのだが、本番前日の作戦会議が最高だった。手越が第1走者のことを「安牌」と言い放ち、内村と宮川をどきりとさせた。結果的にその第1走者になった手越が、決勝戦で転んでしまう。それを見たあとの走者の内村と宮川が思わずニヤリとしてしまった、あの表情が忘れがたい。落下の名手である手越祐也は転倒によっても名場面を生み出してしまう。申し子の才能をさえまくらせていた時代の話だ。

◆今後のスタジオ出演回が楽しみに

 タイが復帰までの所縁の場所になっていたわけだから、復帰回はできたらタイの祭りがよかったのだが、まぁでもイタリアでも見事な落下の洗礼があったし、ヨーロッパはヨーロッパで相性がとてもいい。

 第4弾で訪れたのが、ドイツの「橋の向こうに行く祭り」(2011年1月2日放送回)だった。ここでもやっぱり最大の見どころが決起の夕食場面に用意されていた。内村から「優勝したらさ、コメント求められたら何て言う?」と聞かれた手越が「I am Champion」ともうとにかく自分自分のアピール。それに対して静かに右手拳でテーブルを打った内村がこう語った。