結婚した時、カミさんから、「なぜ、借金ばかりなの?」と問い詰められた。予想の神様といわれた大川慶次郎は、「毎年、競馬で3億儲かったが、4億損をした」といった。

 私はそれほどのスケールはないが、競馬をやっていなければ家の一軒は持てたと思う。

 私の場合、ギャンブル依存症から脱出できたのは、注ぎ込むカネがなくなったからである。私にはカネを貸してくれるような友人も知人もいなかった。

 かといって、何百万も借りて競馬につぎ込む勇気もなかった。今は、昔流にいえば「乞食博打」である。一日やって、当たればカミさんと二人の食事にマグロの刺身がつく程度である。

 斉藤の年だったら、人に借りても競馬につぎ込みたくなる気持ちはよく分かる。だが、因果なことに人気商売である。借金を繰り返していれば、いつかは地獄に落ちる。

 そうしたフラストレーションが女性に向かったのか。一切同情はしないが、ギャンブル依存症だった私としては、バカヤローという気にはなれない。(文中敬称略)

【巻末付録】

 今週は現代だけ。

「兒玉遥 スイートルームで艶めいて」。これ一本だが、なかなかいい子だよ。元HKT48で、その後は俳優を中心に活動している。テレビ小説『おむすび』にも出演しているそうだ。