◆南極観測船しらせに乗って南極へ、船酔いは……

――初めて南極観測船しらせに乗った感想はどうでしたか?

南極観測船しらせに乗って南極へ、船酔いは……
七海「船が大きくて設備が充実しており、さすが南極観測船だと思いました。しらせは氷に船首から乗り上げ、船の重さで氷を砕く『ラミング』という技で厚い氷の中を進んでいくのですが、乱氷帯に入ってしまいなかなか進めないことがありました。何度も何度も地道にラミングして少しずつ昭和基地に近づこうとする姿が印象的で、こうやって60年以上、私たち南極地域観測隊を昭和基地に送り届けてくれており、しらせなしでは南極観測はできないと実感しました」

――しらせでの船旅は「吠える(南緯)40度、狂う50度、絶叫する60度」という言葉があるくらい揺れるそうですね。船の揺れ、ネットがつながらない環境など、苦労もされたのでは?

七海「幸いにも船酔いは全くしなかったのですが、船の揺れが大きい時に洗濯機を回してしまい、ずっと脱水が終わらず苦労しました。船の揺れで洗濯物が偏ってしまい、その偏りをなくそうと注水が止まらず、脱水が終わらないという現象がたまに発生するようです」