ああ、彼が初めて投げる日は、国民の休日にしたほうがいいね。間違いなく、世界中が彼の試合を見るだろうから。

 ベッツの大谷翔平を見る目は温かく、優しい。大谷、ベッツ、フリーマンのMVPトリオが活躍すれば、ちょっと采配が心配なロバーツ監督がいても、ワールドシリーズに駒を進めることができるのではないか。それができると思わせる強豪パドレスとの初戦だった。

 新潮は、ロサンゼルス・ドジャースが3年連続の地区優勝を決め、大谷翔平(30)にとって初めてのプレーオフが幕を開けたが、1カ月近くに及ぶ厳しい戦いでは、妻・真美子(27)も遠征に帯同することになるようだ。

 そこで、妻の立場から見えるポストシーズンとはどのようなものなのか? 2006年にカージナルスでワールドチャンピオンとなった田口壮(55)の妻・恵美子(58)に話を聞いている。デイリー新潮から紹介しよう。

《「私が感じたポストシーズンは、ピリピリするというより、まるでお祭りのようなムードでした」
妻の立場からそう回想するのは、06年にカージナルスでワールドチャンピオンとなった田口壮氏の妻、恵美子さんである。田口氏は04、05年も同チームでプレーオフに進出、また08年には移籍したフィリーズでも世界一を経験している。
「プレーオフに慣れている奥さんからはどんどんアイデアが」
「シーズン中の相手ではなく別の地域のチームと戦うため、地域の代表という意識が一気に高まり、選手も奥さんたちも団結力が強まります。敵地で観戦する時は、選手と妻が一緒にチームのチャーター機で移動し、宿泊先のホテルに入ると、相手チームの奥さんたちが用意してくれたプレセントが卓上に置かれています。中でも思い出深いのは、アストロズと対戦した時、両チームのユニフォームを模したデコレーションが施された手作りのクッキーがプレゼントの品に添えられていたことです」
一方でホームに敵を迎え撃つ際には、
「チームの奥さんたちと話し合ってプレゼントを用意します。プレーオフに慣れている奥さんからはどんどんアイデアが出て、すぐにデパートの外商さんに連絡して品物を用意していました」
「10月になると普段は行かないブティックに」
 恵美子夫人が最も頭を悩ませたのは、観戦中のファッションだったという。
「敵地のスタンドは相手のファン一色に染まっているため、私たちは1カ所に固まり、周りをセキュリティーの方たちに囲まれて観戦していました。それでも相手のファンからは何かと注目されるので、カージナルスの奥さんたちも“地元に恥をかかせてはならない”と、パンツスーツにヒール、アクセサリーまでばっちり決めていました。私も普段はカジュアルな服装が多いのですが、10月になると“地元ばかりか、周りの奥さんたちにも恥をかかせてはいけない”と悩みながら、普段は行かないブティックに通っていました」
その上で、こう言うのだ。
「活躍されている選手の奥さんは目立ちますし、責任も増えることでしょう。けれど、プレーオフは奥さん同士の絆がぐっと深まります。大谷選手のご活躍と笑顔の真美子さんを、テレビなどで拝見できるのを楽しみにしております」》(デイリー新潮10月02日)