佐野 先ほど「出会い」と言わせてもらいましたが、前作から大変な撮影ではあったんですけど、楽しく進めることができて。そして、その作品が終わってからも、そういう関係値が続くって、これまで経験したことがなかったので、今回また一緒にできるってことが本当にうれしかったです。

沖田 続編がやれるとなったら、あとは桐谷さん、佐野さんら俳優部やスタッフなどのスケジュールがどうなのかということでしたね。同じチームでやることが必要最低条件だったと思うし、一体感があったからこそ生み出せた前作のグルーヴ感は引き継ぎたかった。今回も原作だけでなく監修もしていますので、できるかぎり撮影現場に帯同していました。

――今作では前半の主要舞台がタイのバンコクだったりするなど、大幅なスケールアップがはかられています。

桐谷 まだ続編も何も決まっていないときに、玲於と話してたんです。なんか木原が東南アジアを歩いてる絵が浮かぶねんな、みたいな(笑)。そうしたら、本当にそれが叶った。すごいことですよね。

佐野 またみんなで一緒にできるというだけでもテンションが上がったのに、それが海外で! バンコクロケは特に夢のような時間でしたし、やりたいと思ってもできるようなものではないですし。

――沖田さんは、原作を書くにあたって意識されたことなどありましたか?

沖田 初めから映像化されることを前提に、次は海外を舞台にっていうのはあって、まずは自分でバンコクに行き、書ける状態までするということは最初に意識したことです。前作はNetflixで世界配信することによって、日本にはこういう作品があるっていうのを世界にお披露目したという気持ちが強かったです。そして、一定の評価は得られた中で、次をやるなら、韓国やハリウッドと戦える作品にしなければならないということ。そのためのストーリーは書いたつもりでいます。

――出来上がった映像は、沖田さんが書く原作小説を緻密に再現しているんでしょうか?