日本のファンに感謝し、盛り上がるヒット曲を披露

「日本に戻って来られて嬉しいよ。前回の来日ではお客さんは1000人くらいだったかな…」と振り返るアンに、前回もいたことを声と手で示すファンたち。アンは嬉しそうに「あなたはいたんだね、あなたも」と微笑みかけた。

そして改めて「今回は6,000?7,000?8,000人か!ずっと応援してくれて本当にありがとう、一緒にいてくれて、一緒に歌ってくれるのが本当に嬉しいんだよ、ほらこのスマイル」と満面の笑顔を会場に見せたアンは、ラテン系の情熱的なリズムが特徴の「Ciao Adiós」でパーティーモードに戻った。

Credit: Kazumichi Kokei

Credit: Kazumichi Kokei

そしてついに、YouTubeで29億回再生(9月現在)という圧倒的なMV再生回数を誇るClean Bandit、Sean Paulとの大ヒットコラボ曲「Rockabye」へ。この楽曲が始まることを察したファンたちに1コーラス分アカペラでそのまま歌わせると、あまりに大勢の歌声にアンは感動した様子で「良すぎるよ」とつぶやいた。

改めて「音楽付きで行くよ。今よりもっと大声で歌ってね」とトラック付きで披露した「Rockabye」。アンの希望に応えた観客は、会場中に大合唱を響かせた。ラストサビ前には一度照明を落として休憩するような一幕も。アンは会場の情熱的な声かけに応えるように、ラストサビをいっそう盛り上げた。

Credit: Kazumichi Kokei

Credit: Kazumichi Kokei

引き続き会場に合唱が巻き起こる「Kiss My (Uh Oh)」から、日本語で「ありがとうございます」とお礼を挟みながらMarshmelloとのコラボ楽曲である「FRIENDS」へとヒット曲を続け、ライブ終盤へと向かっていく東京公演。「FRIENDS」ではカラフルな紙吹雪が舞った。

最後まで見せ続けた楽曲の幅

公演も最終盤。最後までアンは会場を楽しく、そして情熱的に踊らせ続けた。

力強いビートが会場に鳴り響く「Don’t Play」、背景に映し出された小屋が光出す演出から続く「Baby Don’t Hurt Me」でファンたちが踊り跳ねる会場は一気にダンスクラブのフロアの様相を呈した。

Credit: Kazumichi Kokei

Credit: Kazumichi Kokei

軽快なダンスも交えながら歌い終えたアンが「本当にありがとう東京、愛してるよ!」と退場すると、ファンたちはアンコールを求めてスマートフォンのライトを掲げた。

再び壮大な音楽が流れ、改めて登場したアンはピアノで怪しげなメロディを奏で始める。アンコール楽曲として披露したのは「PSYCHO」だ。激しい歌声やリリックに呼応するように後ろでは炎が上がり、ステージは赤い光に包まれる。映像の小屋が燃え、その炎が燃え移るように照明は会場全体を赤く照らしていった。

そして、直前まで“I’m the psycho”と歌っていたとは思えない屈託のない笑顔で「ありがとうございます東京、愛してる!」と日本語で伝えたアンは、ひとしきりお礼を言い汗を拭うと、会場とともに記念撮影。にこやかにステージを後にするのだった。

エレクトロなダンスナンバーから心に響くバラード、西部劇風から激しく情熱的な楽曲まで、1度の公演で圧巻の幅を見せつけたアン・マリー。バラエティ豊かな楽曲のどれにおいてもすばらしいパフォーマンスを見せる彼女が、コラボレーションで引くて数多なことにも頷ける、そんな一夜だった。