「予算委員会も応じない、会期延長にも応じない。理由は、支持率が出来る限り高いうちに選挙をやりたいから。『選挙大好き内閣』そのものです」

 まさに典型的なブーメランである。

 付け焼刃で、耳障りのいい政策を口から出まかせに喋っているから、過去に自分のいっていることとの整合性が取れなくなってしまうのだ。

 さらに菅義偉の傀儡政権は、国民が最も嫌うところである。

 文春は、9月5日に、東京・赤坂のバーから出てきた父親の純一郎元首相を直撃している。

 純一郎は、誰が総理になるべきか? と問われて、

「進次郎じゃなくて……。進次郎はまだ早い!」

 そういったという。

 早いという理由は、43歳の若造だからではなく、政治家としての経験、自分がやりたいと思う政策の有無、人間的な成長が足りないということだろうと、私は推測している。

 だが、今回の機会を失えば、次はないのではないか。小泉進次郎程度の若手は、自民党には掃いて捨てるほどいる。従って、今が進次郎にとってはラストチャンスなのかもしれない。

 小泉に代わって支持率を急速に伸ばしているのが、ウルトラ保守派の高市早苗である。

 メディアの中では、石破茂の次に高市で、小泉は3位という調査結果を出したところも多くあった。

 高市を支持しているのは、ウルトラ保守派と旧安倍派の面々だそうだが、党員資格停止中の西村康稔前経産相や下村博文元政調会長も高市支持を表明しているという。

 下村は新潮に対して、

「安倍さんと同じ保守的な国家観を持つ高市さんを応援したいという思いで支援させていただいています。私も裏金議員と言われている中の代表的な一人。そのことで、マスコミに批判的に書かれては高市さんにとってはマイナスでしょうから、私の知り合いの方々に限って、PRするようにしています」

 石破茂は、いつもながらの自身の考えを述べ、経験、安定感をアピールしていて、若造の小泉進次郎を危ういと考えている党員、国会議員には受けがいいようだ。