◆ファッションとたしなみ
エリザベス女王といえば、色彩鮮やかなファッションも注目の的でした。
エリザベス女王の次男、アンドリュー王子が未成年者の性的虐待疑惑で訴えられたり、ヘンリー王子の王室離脱など、スキャンダルも少なくなかった英国王室。しかしエリザベス女王は国民とともにありたいと願い、「信じてもらうためには見てもらわないといけない」と考えたのです。
自らの装いを、人々の視線を集めるための戦略ととらえました。大輪の花が咲いたような赤、オレンジ、黄などを見事に着こなし、色に負けないくらいの笑顔を振りまきます。その結果「国民の3人に一人が女王を見たことがある」というBBCの調査結果まであるほどになりました。
ファッションアイテムに関しては、上質な品を長く持たせていたようです。100%オーダーメイドの黒のシンプルな靴は、お直しを繰り返して履いていたといいます。30万円以上と目されるバッグも、痛めば修理に出すなどして長年愛用していました。こういったきめ細やかな心遣いも、エリザベス女王の魅力なのでしょう。