痛みは、痛みを感じさせる物質(ブラジキニンなど)が作られて、それが神経から脳に伝わって痛い!と感じます。鎮痛剤は、その「痛みを感じさせる物質」が作られるのを抑えることで、鎮痛効果をもたらします。
そのため、痛みを感じさせる物質がたくさんできてから薬を飲んでもなかなか効かない感じがしてしまうのです。
ただ、同じように早めに飲んでいても、なかなか効かなくなってきたり、痛みが酷くなってきている場合には、何か病気が隠れている可能性がありますので病院に行ってくださいね。
薬剤師さん教えて!頭痛薬の疑問④お酒を飲んだ後に頭痛がする、頭痛薬を飲んでもいい?
編集M よくお酒を飲むと頭痛がするんですが、そういう時に頭痛薬って飲んでいいんでしょうか?アルコールと一緒に飲むのはよくないっていうのは何となく知っているんですがお酒を飲んでからどれくらい時間が経てばいいんでしょうか?
三上さん 飲酒での頭痛は、お酒により血管が広がることで神経に触ってしまい痛みを感じてしまったり、血管の周りの組織などがむくんで神経を圧迫してしまうことが一因です。
お酒を飲んでいるときに頭痛を感じたら、頭痛薬として解熱鎮痛剤を飲みたくなるかもしれません。が、前述の有効成分として紹介した解熱鎮痛薬はお酒を飲んでいる状態では飲まない方が良いですね。
お酒との同時摂取により成分が変わってしまう可能性もありますし、解熱鎮痛成分は胃を荒らす副作用もありますので、ただでさえアルコールで胃壁が荒れてしまうので胃にもとても良くないです。
お酒を飲むと起こる頭痛には、「五苓散(ごれいさん)」という漢方をお勧めします。体内の水の巡りに関係して、頭痛や吐き気などに働きかけますし、二日酔いなどにも効果があります。
ただ、そもそもお酒を飲んで頭痛がするようでしたら、その時の体調もあるかと思いますが無理をなさらずにお酒を控えてくださいね。
そして、翌日の二日酔いの頭痛には、解熱鎮痛剤を使ってもいいですが、胃が荒れていると思いますので、水分を多めに飲んでください。胃が弱い人は、特に胃薬を一緒に飲むといいですね。