三上さん 有効成分の説明が後になってしまいましたね(笑)。
有効成分とは、文字の通り「効果をもたらす成分」ですが、この場合は「解熱鎮痛成分」のことです。もちろん、同じ有効成分でしたら多いほうが効果は高くなります(または持続時間が長くなります)。ただ、違う成分の場合は、量の多さだけで効果は比べられません。
解熱鎮痛剤の有効成分は、市販薬ではアセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、イロプロピルアンチピリン(IPA)などがあります。それぞれ多少の違いがありますが、医薬品として解熱鎮痛効果が認められた成分です。
量が多い少ないというのは、「処方薬と比べて」ということになります。
市販薬は処方薬と違って、使う人の判断で購入して飲める薬になります。そのため、副作用のリスクが少なくなるように、処方薬より有効成分量を減らしている製品が多いんです。
その後、安全性が確認されるなどで、徐々に有効成分量を増やして処方薬と同じ量にしている製品もあります。(1つの錠剤に含まれる量は処方薬より少ないままでも、1日に飲める量を処方薬と同じにしている成分もあります。)
同じ成分でしたら多いほうが効きますが、違う成分でしたら残念ながら量での単純比較はできません。
有効成分以外に含まれる成分(胃薬、鎮静剤など)も併せて自分の症状にあった製品をみつけましょう。
薬剤師さん教えて!頭痛薬の疑問③頭痛薬は飲んでどれくらいで効いてくる?
編集M よく頭痛ががまんできなくなって薬を飲むんですが、効いてくるのを今か今かと待ってるけれどなかなか良くならなくて…。通常飲んでどれくらいで効いてくるんでしょうか?
三上さん そうですね。個人差がありますが、だいたい早くて15~30分、遅くても2時間ぐらいで効き目を感じるとは思います。でも、痛くて飲んでいるのに、なかなか効かないと辛いですよね。
鎮痛薬は服用するタイミングが大事です。「痛くなりはじめたな」「痛くなりそうだな」と感じたら、早めに服用しましょう。痛みが酷くなってから飲むと効くのに時間がかかり、効かないように感じてしまうことがあります。