◆地方での“情報格差”も問題に
――「一般社団法人 AYAがんの医療と支援のあり方研究会」では、どんな活動をされているのでしょうか?
清水:私達の研究会では、AYA世代の医療や支援をよくしていくための学術的な研究や支援活動を推進するために、学術集会を開催したり、研究会誌を刊行したりしています。また、医療従事者や支援者を対象にAYA世代のサポートのための教育プログラムを行ったり、毎年3月上旬に行うAYA weekでは、AYA世代のがんに関する活動を行っているさまざまな団体とともに、社会啓発活動をしています。患者・家族など当事者の方向けには、研究会の公式LINEアカウントで情報発信しています。興味のある方はぜひ登録してみてください。
――AYA世代のがん患者の支援は、情報がまだ少ないのでしょうか?
清水:地域格差があると思います。都会では情報が多いですし、若い患者さんの多い病院ではニーズに気がつきやすいので、AYA世代の患者さんを支援するプログラムの立ち上げが進みやすいです。しかし地方の若い患者さんが少ない病院では、医療者が支援に関する情報を持っておらず、若い患者さんに相談を受けても支援に繋げてあげられないこともあります。
研究会としては、AYA世代の支援に関する最新の情報を全国に届け、患者さんがどこにいても、ひとりで悩みを抱えることのないようにしていきたいと考えています。