◆「子どもが欲しかったのに、治療の副作用で難しくなった」
――具体的には、どんなことに対して支援が必要されているのでしょうか?
清水:例えば私の場合は乳がんが専門なのですが、がんの治療成績が良くなる一方で、「子どもが欲しかったのに、治療の副作用で難しくなってしまった」という声を多く聞くようになりました。
最近は不妊治療の技術を使って、がん治療の前に、精子・卵子や受精卵を凍結して保存する方もいます。がん治療で卵巣や精巣への影響の免れない治療をする場合、希望のある人にはがん治療後に子どもを持つ可能性を残す選択肢を提供できるようになってきました。
子どもが欲しいと考える若い患者さんは少なくなく、難しい決断をするための支援や、心理的なサポートが必要です。