◆「別に46歳に見えていいじゃん!」

釈由美子
――そして来たる50代、どのように迎えるか考えていることはありますか?

釈:46歳になりました。息子と誕生日が一緒なのですが、子どもが生まれてからは毎年自分の誕生日を忘れて、子どもの誕生日会ばかりに集中しているから「わたし今何歳だっけ?」となっています。もうすぐ50代ですね。50代に片足を一歩踏み出しているのでつくづく感じることは、「自然に歳を取ろう」ということですかね。年齢にあらがおうということもなくて。

わたしだけじゃないですが、最近、普通にプライベートでSNSに上げた写真が「40歳には見えない!」みたいなネット記事になったりすることがよくあるじゃないですか。これって私たち“ゆらぎ世代”への挑戦状かなって思っちゃう(笑)。その年齢に見えないほうがいいのかなという違和感があるというか、「別に46歳に見えていいじゃん!」って思うんです。まるで30代って言われても、いやいや見えないですし(笑)。年相応だしって。

――現状をそのまま受け止めることを大切にしていきたいということですね。

釈:そうですね。あとは見た目よりも、いかに心と体が健やかにいられるかということも大切にしています。食べものに気をつけ、睡眠をちゃんと取り、いつも笑っていられるかどうかが大事かなと思います。

でも、健康健康言いすぎて、アンチエイジングのために大好きなお酒を我慢することも嫌ですし、ストレスを溜めないことが大事かなと思います。

――そして自分らしく生きましょうと。

釈:一周まわると人にどう思われても関係ないと思えるので、開き直っているわけでもなく、ずっとポジティブでいたいと思います。同年代で集まると、子どもの教育とかの話のほかに、最近疲れやすいよね、なんだか朝どんよりする、絶好調で起きれる日なんてないよね、という話題で持ちきりです(笑)。でも、みんなこれまでの先輩たちが通って来た道なんだと思うと、ゆらいでいる自分も愛おしく感じると思います。

<取材・文/トキタタカシ 撮影>

【トキタタカシ】

映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。