◆毛量がなかなか戻らないケースも

 女性ホルモンの分泌は、通常は産後徐々に回復するので、それに伴って抜け毛もおさまり、1年くらいで毛髪量も元通りになることが多いのですが、そうではないケースも。

 出産による直接の影響は落ち着いたとしても、今度は加齢などに伴う卵巣機能の衰えによって女性ホルモンの分泌低下が起こる可能性があります。

 卵巣機能の低下は、多くは45歳頃から55歳頃にかけて起こると言われていますが、年齢で決まっているわけではなく個人差があるので、人によっては30代後半から生じることもあるんです。

 他にも、睡眠不足や疲れ、栄養の偏り、ストレスなど、抜け毛や薄毛を引き起こし続ける要因は産後ママにたくさんふりかかります。

◆毛量が戻らない!そんなときは…

赤ちゃんは髪をひっぱるので、フードで守っていました
赤ちゃんは髪をひっぱるので、フードで守っていました
 産後1年くらいは、「今は髪が抜けて当然」と割り切って、心配せずおおらかに過ごすのが一番ですが、仮に1年半以上経っても毛髪量が回復しないとき、どうすればよいのでしょうか。

 状況が深刻な場合は、思いもよらない病気の可能性もありますので、早めに医療機関を訪ねることが第一だと思います。

 診察の結果として病気の可能性がないのであれば、医療の力を借りるにしろ、借りないにしろ、「髪を生やす力を取り戻そう」ということになりますので、毎日のホームケアの見直しや、生活習慣や食事の改善に本格的に取り組む必要があると私は思います。