閉経の前後10年の間に、女性ホルモンの急激な低下による自律神経の乱れから身体にさまざまな不調が表れる更年期症状。

 一般的に閉経は44~55歳の女性に訪れるといわれていますが、20代後半~40代の女性にも若年性更年期障害のような症状が現われることがあります。今回は、30代後半で更年期障害を発症した女性に話を聞いてみました。

◆生理が遅れたことに違和感

横になる女性
※写真はイメージです(以下、同じ)
 千葉県在住の加奈子さん(仮名・40歳)、子供はおらず、夫と2人暮らしをしています。そんな加奈子さんの体に異変が現れたのは2年前のコロナ禍のときでした。

「最初の症状は、それまでは予定通りに来ていた生理が遅れたことでした。生理前のPMSの症状もなく、メンタル的にも落ち着いていたので初めは妊娠かと疑ったんです。念のため、妊娠検査薬を買ってきたのですが結果は陰性。おかしいな……と思っていたときに予定日から1週間ほど経った頃に生理が来たんです。そのときはダイエットのしすぎかな……とも思いましたね」

 当時、コロナ禍で家にこもっていたときに体重が増えてしまったため、ダイエットをしていた加奈子さん。1日1食しか食べない日もあったため、それが原因で生理不順になったのかも……と考えたといいます。

 しかし、その生理不順をきっかけに加奈子さんは体調にさまざまな違和感を覚えはじめます。

「ベッドに入っても夜2〜3時頃まで寝れなくて、日中にやたら眠くなる日が続きました。そのときはテレワークだったので空いた時間に仮眠をとってどうにか仕事をこなしていました。

 そんなある日、スーパーに買い物に行こうとすると急に立ちくらみが襲ってきたんです。自粛中だったので外出している人も少なくて、しばらく路上でうずくまっていました」