◆手術前夜、いよいよ緊張してきた…
いかにもヘルシーな病院食を食べ、病院から見える夜景を眺めたりと入院初日を楽しんでいましたが、明日執刀する担当医、S先生から処置室に来るように呼ばれました。
明日の執刀に備え、ガイド線のようなしるしを胸につけておく、ということで、ペンで何やら線をひかれます。なにか身体に描く専用のペンがあると思いきや、普通の極太油性ペンでサラサラとわたしの胸に線を引いていきます。
ここをこういうふうに切り取るのか……と思うと、いよいよ自分の胸がなくなる実感が迫ってきました。乳がんの悪いところを残さず取っちまいな! と全摘覚悟を決めたのに、いざなくなると思うと、急に寂しさと不安が襲ってきます。