◆ヒートアップする奇妙な音と声

それから、日を追うごとに“奇妙な音”が増えていったそうです。

「私の寝息やいびきの背後で、なんか廊下をドスンドスンと歩くような音だったり、冷蔵庫をあけてなにかぴちゃぴちゃと食べているような音もかすかに聞こえました。もしかしてわたし、寝ながら動き回る夢遊病だったの?! って本気で不安になっちゃいました」

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しかし、彼氏にも話を聞いてみると、これまで一緒に寝ているときに彼女が歩き回ったり、奇声を発したことは一度もなかったとか。

「でも聞こえてくるのは、突然ダッシュする人の足音や、響くような低くて冷たい唸り声ばかり。部屋には私しかいないのに……。もう本当に自分が夢遊病なのかもって思い始めた頃、決定的なものが録れたんです。それは『ヴェエエエエエエ』っていう野太い唸り声と重なるように、咳き込む私の声が録音されていたんです。おかしいですよね。唸り声と咳は同時に出せないし、そこには完全に、別のなにかがいたはずです」

奇妙な声と説明のつかない事態に、音声を聞きながら彼氏と二人で顔面蒼白(そうはく)になったという椎名さん。そしてさらに恐怖に突き落とす出来事に遭遇するのです。